中学1年生の早い段階で「名詞の複数形」を学習します。
この単元で、数えられる名詞には、名詞の前にaまたはanをつけ、複数形には、-sまたは-esをつけると教えられます。

主に複数形の学習をする単元になっているので、「複数形の名詞には-sまたは-esをつける」ということが重要視されるせいか、名詞の前にaまたはanをつけ忘れてしまう生徒が続出してしまうのです。
その結果、中学2年・3年になって、学校の定期テストやその他のテストの英作文の問題で、名詞の前のaやanのつけ忘れで減点されてしまったという生徒が現に何人もいます。

日本語では、1匹でも何匹いても「イヌ」は「イヌ」という形ですよね?しかし、英語では、1匹ならa dog、何匹かいればdogsというように、単数・複数をハッキリ示すのです。

日本語と英語の違い」という大きな視点から考えると、名詞の全体像が見えてきます。日本語は「空気を読む」文化なので、イヌが何匹いるか「聞き手が察する」、英語は「話し手がハッキリ伝える」という大きな違いがあるのです。

 

日本語では何でも「数える」

日本語の世界では、名詞は何でも数えます。「数えない」なんて発想はありません。何でも数えるので、「数え方」にたくさんバリエーションがあります。

「1個、2冊、3枚、4本、5台、6人、7匹、8羽、9頭、10着・・・・・」

このように、日本語ではあの手この手で数えまくるわけです。

英語では「数える・数えない」が半々

一方、英語の世界では、名詞は「数えられる名詞(可算名詞)」と「数えられない名詞(不可算名詞)」の2つに分かれます。

可算名詞はbookやappleなど「ハッキリした形があるもの」です。不可算名詞はwaterやloveなど「ハッキリした形がないもの」です。

 

今回は可算名詞のみの話になりますが、可算名詞ではa dogのように「単数」の場合はaをつけます。aは「1つの」という意味で、「たくさんある中の1つ」というニュアンスです。このaを「冠詞」と言い、名詞の前に置くわけですが、英語の世界では「名詞に冠をのせてあげる」という感覚です。

ちなみに、ほとんどの日本人が「aからanができた/aが使えないときの代わりにan」というイメージを持っていると思いますが、本当は逆なのです。まず、oneとanはもともと同じ単語でした。one「ワン」とan「アン」の発音が似てますよね?そして長い時間の中で、anが軽く発音され、語尾の”n”がとれて、aが生まれたのです。

日本語と英語の違いを考えると、英語においてaやan等の冠詞がどれだけ重要な役割を担っているかが分かるのではないでしょうか?

名詞に対して、まずは「数える・数えない」を判断し、「数える」なら「単数・複数」を示すという順序で意識していけば、英作文においての冠詞忘れも防げるのではないかと思います。