みなさん、こんにちは。
今回は物理を学ぶ上で最も重要な「力」について話したいと思います。

いきなりですが、まず「力」とは何でしょうか。

答えるまでに1秒以上かかった人は相当焦ってください。

「力」とは、物体を変形させるもの、
物体の運動形態を変えるものです。
例えば、ゴムは力を加えると伸びたり、縮んだりします(変形)。
また、走っている物体は運動方向とは反対の向きに力が加わると、減速します(運動形態の変化)。

ひょっとしたら、そんなことを知っていても問題を解くことには関係ないと思っていないでしょうか。
その認識は大きな間違いです。
「力」というものを正しく理解していなければ、物理は出来るようにはなりません。
まずはしっかりと「力」の定義を理解してください。

次に、物体にはたらく力を記入する作法について話したいと思います。
物体に力を記入するときに気を付けることは、
それぞれの物体について、力の種類ごとに記入することです。

例えば物体が2つ登場する問題であれば必ず1つずつ考えることです。決して2つ同時に考えないで下さい。
とくに物理が苦手な人は、こういう手間を惜しむ人が多いのです。学び始めのころは、面倒でも1つ1つ考えていきましょう。

次に「力の種類」についてです。高校物理では、
①場の力(重力など)
②接触力(垂直抗力,糸の張力など)
③慣性力(電車が発進するときに感じる力など)
の3種類の力があります。
物体にはたらく力を記入するときは、力の種類ごとに記入すればミスを防げます。

それでは次の例題で実際に力の記入をしてみましょう。
(今回は、①②の力について実践していきます。)

〈例題〉床の上で静止している物体A,Bにはたらく力をすべてかき、その名称を答えよ。
ただし、摩擦はないものとする。
物理

[解説]
物体にはたらく力を記入するとき、最初にすることは物体の数を確認することです。
今回はAとBの2つありますね。このように2つの物体について考える場合、図を2つ用意しましょう。

(1)物体Aに注目した図
物理①

 

 

 

(2)物体Bに注目した図
物理②png

 

このとき注目している物体を実線で、そうでない物体を破線でかくといいでしょう。

では物体Aにはたらく力を記入していきます。
力を記入するときは、力の種類ごとに考えていくのでしたね。
まず①場の力を考えます。物体Aにはたらく場の力は「重力」だけです。

物理③png

次に②接触力を考えます。物体Aは物体Bとのみ接触していますね。
このことより、物体Aは「物体Bから押される力(垂直抗力)」を受けます。

物理④png

物体Aが受ける力は以上です。

次に物体Bについて考えていきます。
先程と同じように、まずは①場の力を考えます。物体Bにはたらく場の力は「重力」だけですね。

物理⑤png

次に②接触力を考えます。物体Bは床および物体Aと接触していますね。
このことより、物体Bは「床から押される力(垂直抗力)」と
「物体Aから押される力(垂直抗力)」を受けます。

物理⑥png

物体Bが受ける力は以上です。

このように物体にはたらく力を記入するときは、
それぞれの物体について、力の種類ごとに記入することを常に心掛けて下さい。